体幹について考えよう~腹横筋編~
体幹と聞くと皆さんはなんと答えるでしょうか?
なんとなくバランスが良いだったり、6パックに腹筋が割れていることをイメージする人もいるかもしれませんね。
アスリートにおいての体幹はそんな単純なものではありません。
体幹とはまさに体の幹になる部分であり、体幹の筋力が低下すると私達は寝返りや起き上がり、座位を保持することすら難しくなります。
体幹が安定することで私たちは手足を自由に操ることができます。
スポーツ中は様々の動きの中で、両腕が連動する胸郭、両足と連動する骨盤帯の動きが背骨の文節的な動きを邪魔しないことが必要になります。
また、体幹の柔軟性の低下は背骨の文節的な動きを阻害し、体幹-両腕、両足の連動性を阻害することになります。
そのため、体幹の文節的な運動と共にその動きを呼吸を止めずに制御する機能、トレーニングが必要と考えます。
体幹のインナーマッスルの代表的なものに
腹横筋
と呼ばれる筋肉があります。
腹横筋は上、中、下部の3つに分かれ、それぞれ機能が異なります。
腹横筋上部は横隔膜の肋骨部(7-12肋骨)が機能するための土台として肋骨部の安定性に働くため、呼吸と腹横筋は密接な関係となります。
呼吸に合わせて肋骨下角の縮小・拡大の動きを評価し、柔軟性や筋機能を評価します。
腹横筋中部は胸腰筋膜という筋膜で連結し、腰部の安定性に貢献します。
胸腰筋膜
前葉|腰方形筋を包み、大腰筋に連結し、腰椎横突起の前面に付着している。
中葉|外腹斜筋・腹横筋・内腹斜筋を腰椎横突起に付着させている。
後葉|広背筋と大殿筋を連結している。
腹横筋下部はその筋の走行から寛骨内旋方向に作用し仙腸関節の安定性に寄与します。
腹横筋がちゃんと機能しているかどうかチェックする方法にASLRテストがあります。
ASLRとは仰向けの状態で、片脚をまっすぐに伸ばした状態で上に上げることです。
この時、腹横筋が機能して骨盤が安定していると挙上側の骨盤は後方回旋します。
腹横筋が機能していない場合は腰椎の前彎や骨盤の回旋で代償してしまいます。
息を吸うときにおなかを膨らませ、吐くときにおなかをへこませます。
おなかをへこませるときに腹横筋は収縮していきます。腹横筋を意識して行うと、体幹は安定していくでしょう。
次回は実際に行う体幹トレーニングについて説明していきたいと思います。
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