ヘルニアになったらどうしよう!?
腰椎椎間板ヘルニアといえば野球選手に多い疾患です。ヤクルトの川端選手、日ハムの近藤選手なども手術をしていましたね。野球選手のように腰を反らしたり捻ったりを繰り返し腰椎の椎間板に過度なストレスがかかることで発生します。
主な症状として腰痛やしびれなどが生じてしまいます。足にしびれが出た状態では野球どころか歩くことすらきついです。
そんな怖い怖いヘルニアですが、どういった疾患なのか理解し、しっかり予防していれば重症化することはほとんどありませんので、今回は病態から予防法まで学んでいきましょう!
1腰椎椎間板ヘルニアの発生機序と病態
腰椎椎間板ヘルニアとは、椎間板内の髄核がそれを包んでいる繊維輪を突き破り、この脱出した髄核が神経根などを圧迫した状態をヘルニアと呼びます。
・発生機序
腰椎椎間板ヘルニアは姿勢が大きく関係します。寝ている時が一番腰には負担が少なく、次に立っている姿勢、その次が座っている姿勢です。そうです。座っている方が立っているより腰に負担がかかっているのです。そして一番負担がかかるのがこの姿勢です。
腰椎の前屈するときが一番負担がかかります。さらに重いものを持つことでその重量も腰にかかり、よくぎっくり腰の原因になることが多いです。
背筋がまっすぐ伸ばせていると腰椎にかかる庄は均等なので負担は少ないですが、、、
腰椎が前屈していると椎間板内圧が大きくなり、椎間板が後ろの方に押し出されるようなストレスがかかります。立位より座位の方が負荷がかかるのは腰椎が前屈位になるからと言われています。
2腰椎椎間板ヘルニアに対する保存療法
実際にヘルニアと診断されてもすぐに手術になるわけではなく、ほとんどが保存療法で治ります。
保存療法では安静、投薬、神経根ブロック、コルセット、運動療法、生活指導があります。発生初期など痛みが強い時は安静が第一です。安静によって痛みが緩和した後は徐々に運動療法を開始していきます。
①腰椎の生理的前弯の獲得
腰椎の前屈や不良姿勢での動作などは、椎間板への負担を大きくします。このため腰椎の生理的前弯獲得するような運動療法や生活指導が有効です。
②身体機能維持
腰椎椎間板ヘルニアでは、背筋や下肢筋に筋緊張亢進がみられます。そのため体幹や下半身の可動域制限が生じることも多いです。また、筋緊張や疼痛、運動制限を伴うことは筋力低下の原因になります。このため、可動域や筋力などの機能維持を目的とした運動療法も必要になります。
ストレッチ方法
ハムストリングスのストレッチ
股関節の可動域制限があると不良姿勢になりやすくなります。股関節周囲のストレッチは重要になります。
両足をそろえたストレッチでは腰椎の前屈が生じ椎間板の負荷が大きくなるので、片脚ずつ行うことで椎間板への負荷は少なくなります。
腸腰筋ストレッチ(股関節の前)
軽く上半身を前傾することで腰椎を反らしすぎず行うことができます。
筋力トレーニング
このような保存療法を行うことでほとんどの方が復帰できます。しかし、それでも治らない場合は手術になります。手術になってしまうと最低でも3か月はかかってしまいます。プロ野球選手と違い、学生時代の3か月はとても大きく、復帰できても周りのレベルに追いつくまで何か月もかかってしまい、あっという間に引退というケースもあります。ですのでヘルニアというものを理解し、普段から予防したり不良姿勢をとらないようにすることは非常に大事になりますね。
すこしでも違和感を感じたら休む勇気も必要かもしれませんね!
いかがでしたでしょうか。
今日も最後まで読んでくださってありがとうございます。
少しでも皆様に参考にしていただければ幸いです。
また次回よろしくお願いいたします。
では!