野球における体力トレーニングの基礎理論を読んで~跳躍編~
跳躍動作とは下半身を爆発的に使う運動です。
一見、野球には関係のない動きに感じますが、そんなことはまったくありません。
下半身の効率の良い使い方を理解することでピッチングやバッティングに活かしていきましょう!
1 屈曲姿勢
跳躍運動における原動力は下肢三関節(股・膝・足関節)の伸展力です。関節を伸ばす力ですね。
関節を伸ばす前には適度に曲げておく必要がありますが、その姿勢を明確にする必要があります。
下肢三関節の適切な屈曲姿勢を判断する際の留意点
①伸展時に下肢三関節が垂直方向に発揮できる力の総和をできるだけ大きくすること。上の図のように膝と股関節が同じくらい曲げるように意識しましょう。膝か股関節がどちらかが曲がりすぎるとどちらかは伸びてしまいます。特に中央のように膝が曲がりすぎると、オスグット病や膝蓋靭帯炎などの傷害の原因になることもあります。
②垂直方向への床反力を出来るだけ大きくするために、下肢三関節を発揮する力の方向を一致させることです。
屈曲姿勢で膝が内外反していると力が分散されるだけでなく、内、外側側副靭帯にストレスもかかってしまいます。また、膝が内外反は同時に足関節の内外反をともなうので足関節の傷害にもつながります。
2 屈曲から伸展への切り換えし
伸展で大きな力を発揮するには、屈曲から伸展への切り換えしに留意する必要があります。切り換えしの最初の局面では、膝から下の下腿部はほとんど動きません。股関節の屈曲から伸展を起因として、膝が同調して動き、足関節の底屈が起こります。
屈曲から伸展への切り換えし局面の動きに関する留意点
①股関節の屈伸が起因となるように動くこと
②膝から下の下腿部は大きく動かないこと
③中心(股関節)から抹消(膝から足関節)へと伸展が連鎖し、股関節の屈伸に同調して膝と足関節の屈伸が起こること
つまり股関節を意識することが重要ってことですね!
この本によると股関節よりも膝を使う方が動作として簡単で、主観的も努力度が高く、”頑張ってる感”があるそうです。なんかわかりますよね(笑)!
3 運動のリズム・タイミング
跳躍動作では筋肉は伸張性収縮(エキセントリック)から遠心性収縮(コンセントリック)に切り替わっています。この切り換えはできるだけすばやく行うことでより大きなパワーを発揮できます。正しいフォームをなるべく早く行うことが重要なようです。
また、連続した跳躍動作の場合は着地の前から次の動作を予測して準備しておくことが重要です。着地してから伸展しようとしても効率的ではないようです。
様々な運動場面で、力の方向が変わる局面をどのようにコントロールできるかが大切だということです。
連続的な跳躍運動をリズム・タイミングよく行うための留意点
①空中姿勢から屈曲姿勢を先取りする意識で着地に向かうこと
②屈曲が完結する前に、適切なタイミングで伸展を先取りする意識で屈曲から伸展へと切り換えすこと
③運動の流れの中で、下肢三関節が発揮する力の大きさを適切に調整すること
いかがでしたでしょうか。
ジャンプ1つにとっても非常に奥深く勉強になりました。
個人的な話ですがこの本を読んだ後に垂直飛びをしたら10㎝伸びてました。(笑)
次回は横方向への跳躍について要約していきたいと思います。
今日も最後まで読んでくださってありがとうございます。
また次回よろしくお願いいたします。
少しでも皆様に参考にしていただければ幸いです。
では!