肘が下がってしまう解剖学的要因
「肘がさがってしまう」
野球を始めたばかりの小学生からプロ野球の選手にも多く見られます。
肘が下がってしまうと肩へのストレスも非常にかかってしまい、パフォーマンスも低下すると考えています。
特にコッキングと呼ばれる挙げた足を踏み込んで投げる側の手を上げていく時期に肘が下がってしまうことが多いです。
ほとんどの選手は肘を下げたくて下げてはいないと思います。
なぜ、肘が下がってしまうのか。
それは筋肉のつき方に原因があると考えています。
写真のように右投手なら右腕を横側に挙げていく”外転”という動きと「小さく前へならえ」の姿勢から肘を閉めたまま外側に回す”外旋”という動きを組み合わせた動きをしています。
この”外旋”という動きが肘を下げる原因になっていると私は考えています。
外旋は主に棘下筋と小円筋という筋肉が主導で行います。
棘下筋と小円筋は上腕骨の上の方から肩甲骨の下の方に向かって付着しています。
コッキング期では肩を90°外転した状態ですのでさらに上から下へと角度がついた状態になります。
そうなるとやはり外旋しながら肘を下に引っ張る方向に力が入ってしまいやすのではないかと予想できますね。
ある意味、肘が下がってしまうのしょうがないのかもしれません。
ただ、こういった解剖学的に下がりやすいと分かっていれば、「思ったより肘を上げたくらいがちょうどいい」と理解して動けるようになるのではなでしょうか?
肩の外旋には三角筋の後部が補助筋として作用しているので、肩の上の方の筋肉を意識して行うと肘が下がりにくくなります。
もし肘が下がることで悩んでいる方がいれば参考にしてみてください。
いかがでしたでしょうか。
今日も最後まで読んでくださってありがとうございます。
また次回よろしくお願いいたします。
では!